宗教改革の真実 (講談社現代新書) を読んで
ルターの「論題貼り出し」はウソ! 中世はこのようにリストラされた! 中世の人々は、カトリックへの反逆をなぜ受け入れたのか?ルター伝説の真相から聖画像破壊まで、大転換期の諸相を描ききる。
宗教改革関係の本は
前半部分を読み終えると
だいたい興味がなくなってくる。
興味があるのが
マルティン・ルターであって
ルターが登場しなくなると
読む気がなくなってくるので
後半は、ある程度飛ばしながら読んだ。
宗教改革は出来事として有名だが
一般市民の生活はどうだったのか
知れる本であった。
グーデンベルク印刷機によって
ドイツ語訳の聖書ができても
市民の識字率は5%程度であった。
それゆえ
紙芝居やイラストで
カトリックの堕落や
ルターこそが聖人側だという風潮が
作られていった。
カトリックに対する批判により
教会芸術が衰退し
そこに従事していた人々が失業したというのは
盲点であった。
宗教改革は神学論争だったが
具体的な人々の生活の変化だったこと。
贖宥状、結婚制度、教会、暦などの変化は
当時の人々の生活にとって
とても大きな出来事なのであった。