誤謬日記

祈れ、働け、学べ。

ヴィルヘルム2世 - ドイツ帝国と命運を共にした「国民皇帝」 (中公新書) を読んで

 

 

 

一八七一年普仏戦争に勝利し帝国となったドイツ。八八年に即位し「国民皇帝」たらんとしたのがヴィルヘルム2世である。労働者保護をめぐりビスマルクと対立、罷免し自ら国を率いた。海軍力を増強し、英仏との対立が激化、第一次世界大戦の主要因となる。ドイツ革命が起きるとオランダへ亡命、その地で没する。統一国民国家草創期、工業化・大衆社会化、世界大戦という激動の時代に生きた、最後のドイツ皇帝の生涯。

  

ドイツ史に興味がある自分としては

入門書的な本は購入したくなる。

 

ヴィルヘルム2世は

最後のドイツ皇帝で、戦後に亡命し

ナチスに期待していた人物だということまで知っていたが

性格的な部分は知らなかった。

 

アメリカでトランプが大統領になったとき、

前代未聞だとか、

こんな政治家はいないとか

いろいろ言われたが

このヴィルヘルム2世は

トランプと似ていると思った。

 

・仲の良い人を任命する

・議会を軽んじる

・憲法を知らない

・議会を軽んじる 

・左右する言動

・官僚からのけものにされる

・秘密事項をベラベラと喋る

 

そもそも彼は政治家だったのだろうか。

 

この本を読む限り

若い時は皇帝として生き、

晩年は趣味人として生きたように思える。

 

このプロイセン王国の王子が

建国したばかりのドイツを率いることなど

難しすぎたのかもしれない。

 

彼がこのような性格だったから

第一次世界大戦が起きたともいえない。

 

いろんな複雑な事情が絡んでいるが

どの国もロシアが参戦するとは思ってなかったのに

ロシアが参戦したのが大きいと思える。

 

君臨すれども統治せずと

なれなかったのか

彼の性格だったのかもしれない。

そして、晩年になっても変わらない。

 

彼がどんな帝王学を

学んだのかは知らないが

皇帝が国民を率いているという

母の英才教育が影響しているのかもしれない。