誤謬日記

祈れ、働け、学べ。

100分de名著 全体主義の起原 第1回 異分子排除のメカニズム を見て

 

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フランス革命を期にヨーロッパに続々と誕生した「国民国家」。文化的伝統を共有する共同体を基盤にした国民国家は、「共通の敵」を見出し排除することで自らの同質性・求心性を高めていった。敵に選ばれたのは「ユダヤ人」。かつては国家財政を支えていたユダヤ人たちは、その地位の低下とともに同化をはじめるが、国民国家への不平不満が高まると一身に憎悪を集めてしまう。「反ユダヤ主義」と呼ばれるこの思潮は、民衆の支持を獲得する政治的な道具として利用され更に先鋭化していく。第一回は、全体主義の母胎の一つとなった「反ユダヤ主義」の歴史を読み解くことで、国民国家の異分子排除のメカニズムがどのように働いてきたかを探っていく。

 

全体主義とは

大衆の願望が具現化した状況ともいえる。

 

社会に閉塞感があると、

それを打ち破るカリスマが待ち望まれる。

 

ハンナ・アーレントは 

裕福なユダヤ人家庭に生まれ

ユダヤ国家を目指すシオニストから

ユダヤ文化に興味を持つようになる。

 

ドイツで逮捕され

フランスに逃れあと

アメリカに亡命にする。

 

そこで文筆活動を始め

ホロコーストを知り、

戦争後、ヒトラー政権の資料を調べ

全体主義の起源を書いた。

 

ユダヤ人憎悪と

反ユダヤ主義は同じではない。

 

イエスを十字架にかけたユダヤ人。

金融業のユダヤ人。

宮廷という高い地位にいるユダヤ人。

そういったことに対する

ユダヤ人憎悪は前からあった。

 

ナポレオン戦争後に国民国家ができる。

 

国民国家は言語、歴史、文化を

共有することで成り立つ。

 

国民国家という概念によって

ユダヤ人にも人権ができ

ユダヤ人の立場が変わっていった。

 

しかし、

ユダヤ人は異分子という認識があり

国民国家として

同質化しなければならない。

 

ユダヤ人は国民国家の

文化の共有ができない。

 

ドイツを例にとってみる。

神聖ローマ帝国には

いろんな国があったが

ナポレオン戦争により

小国が集まりドイツ帝国ができた。

 

そこには当然

ユダヤ人が住んでいたが

ドイツ人になって

もらわないといけなかった。

 

さらに

ユダヤは陰謀論と結びついていった。

弁護士、医者、教師の割合が高く

影に隠れヨーロッパで結託していたのではないか。

 

特にジャーナリストが占めていると

そういった妄想になりやすい。

 

そんなとき、

反ユダヤ主義となる事件があった。

 

フランス陸軍のドレフェスが

ドイツのスパイという容疑がかけられた。

 

きっかけは彼が

ユダヤ人であったこと。

 

国家を愛していたが

ユダヤ人だからという理由で

容疑をかけられた。

 

ナチス政権の前に

反ユダヤ主義という

国民が盛り上がる素地があった。

 

感想

全体主義が生まれるときには、

閉塞感を打ち破るカリスマが期待される。

 

閉塞感を打ち破る期待といえば

イスラエルが

ローマ帝国に支配されていたとき

キリストを待ち望んでいた

社会背景と似ている。 

 

国民国家とは

ある意味同化政策である。

 

ヨーロッパの難民問題も

言語、文化、歴史を共有していた

国民国家のなかに

異分子である難民が大量に来て

排除するメカニズムが働いてしまっている。

 

難民は、

ずっとその地で暮らすのであれば

その国の国民国家の一員に

ならないといけない。

 

多様性を認めることと

国民国家の一員になることについて

ギャップが生じているのかもしれない。

 

 

日本の話でいえば

メディア関係者に朝鮮の人がいるだけで

盛り上がったりする場合がある。

 

lite-ra.com

 

元番組制作を経験した身からいえば

ADを派遣している会社が

意図的に偏見報道することなんか

できるわけがない。

 

いろんなテレビ局に派遣して

牛耳っているというよりも

テレビ局に安い賃金で働いている

下請け労働以外の何ものでもない。

 

日本で

実業家やメディア関係の仕事をしている

朝鮮の人もいる。

 

そういったことで

外から見ていれば

陰謀論や排外主義になりやすいのかもしれない。

 

反ユダヤ主義と

嫌韓主義は似ている。