誤謬日記

祈れ、働け、学べ。

Nスペ「ノモンハン 責任なき戦い」 を見て

www6.nhk.or.jp

 

79年前、モンゴル東部の大草原で、日ソ両軍が激戦を繰り広げたノモンハン事件。ソ連軍が大量投入した近代兵器を前に、日本は2万人に及ぶ死傷者を出した。作家・司馬遼太郎が「日本人であることが嫌になった」と作品化を断念した、この戦争。情報を軽視した楽観的な見通しや、物量より優先される精神主義など、太平洋戦争でも繰り返される“失敗の本質”が凝縮されていた。しかし軍は、現場の将校には自決を強要した一方で、作戦を主導した関東軍のエリート参謀たちはその後復帰させ、同じ失敗を重ねていった。 今回NHKは、ロシアで2時間に及ぶソ連軍の記録映像を発掘。4Kで精細にスキャンした映像を「AIによる自動カラー化技術」で鮮やかに着色し、戦場の実態を現代によみがえらせる。さらに軍の判断の経緯が証言された、150時間を超える陸軍幹部の肉声テープも入手。敗北はどのようにして隠され、失敗は繰り返されたのか。映像と証言から迫る。

 

辻政信少佐は

若きエリートであり

威勢のよさから上司に気に入られた人物である。

 

天皇の許可を取らず、ソ連と戦うが

彼の決定は縁故によって承諾され

彼の責任は縁故によってもみ消されていく。

 

辻政信の次男の言葉に悲しくなった。

「少佐なのに、なぜそこまで一個人に責任を押し付けるのか」

と笑みを浮かべながら答えていた。

 

親子の関係上、

父親のことを擁護したい気持ちはわかるし

親のやった行為は子供には関係ないが

彼の行為に対して思うところはないのは

違うのではないか。

 

辻政信は戦後、

作家になり政治家になっている。

 

戦時中、責任ある立場にいた人が

敗戦後、政財界や作家になっているのをみると

戦中がまだ続いてるように思える。

 

ナチスドイツを思い出す。

ゲッベルスの奥さんであるマクダは

ナチスドイツの敗戦を知ると

6人の子供たちを毒殺した。

 

子供たちに罪はないから

死なせてはならないと友人に言われても

ナチスの残虐性を知っていたマクダは

これから歩む子供たちの人生の

悲惨さに耐えきれなくなったと言われる。

 

日本軍の中枢にいた人物たちの

子孫は現在、

日本の中枢と言われる政財界やメディアに

多くいる。

 

彼らが

学歴や実力でのし上がったのではなく

別の力が動いているように思えてならない。

 

司馬遼太郎がノモンハン事件について

書けなかった理由は

この事件に光を当てられてる人物が

いなかったからという説がある。

 

辻政信をWikipediaで調べてみる。

評価が真っ二つに分かれるという。

 

しかし、ノモンハン事件のとき

日本は負けていない、

気持ちで負けていないから負けていないのだという

ようなことを言う人物が本当のことを書くのだろうか。

 

ベストセラー作家にもなった人物だから

言葉を使うのが上手だったのだろう。

 

そのことも

彼が上司から気に入られ

お咎めなしになった理由かもしれない。

 

日本で死刑になるかならないか、

それは態度や話が上手か下手による。

 

それと同じことが今も昔も

起こっているような気がする。