誤謬日記

祈れ、働け、学べ。

フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿「宇宙に魂を売った男」 を見て

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科学の知られざる姿に迫る知的エンターテインメント。人類初の月面着陸を成し遂げたアポロ計画の中心人物として科学史に名を刻むドイツ出身の天才科学者ヴェルナー・フォン・ブラウン。しかし彼には、戦中はナチス、戦後はアメリカのロケット兵器開発に従事して大陸間弾道ミサイルを作り上げ多くの犠牲者を生みだした、もうひとつの顔があった!変節を繰り返し大国を手玉にとりながら夢に向かってつき進んだ科学者の、隠された闇!

 

ロケット工学者

ヴェルナー・フォン・ブラウン。

 

1912年、ドイツに生まれた。

貴族の家柄で父は農業大臣を務めた。

 

そのころのドイツでは

ロケットブームが起きていて

ロケットカーが注目され

「月世界の女」という映画も流行った。

 

17歳で宇宙船の設計図を書き

物理や数学を学んでいった。

 

1930年、ベルリン工科大学に入学し

ドイツ宇宙旅行協会に入る。

 

そのなかで

ロケット開発をしていたが

もっと精度の高いロケットを作るには

莫大な資金が必要だと考えた。

 

当時のドイツは

ヴェルサイユ条約で

兵器の開発を禁止されたいたので

新兵器の開発が期待されていた。

 

フォン・ブラウンは

ドイツ軍にロケット技術を売り込み

技術者の陸軍として採用された。

 

宇宙旅行協会の人たちに

ドイツの陸軍に入るよう勧めたが

兵器として利用されるのを皆が嫌がった。

 

1933年、

ヒトラー政権が誕生し

軍備化が急速に進む。

 

ペーネミュンデに 

広大な実験場を作ることを提案し

莫大な予算をもらい

鉄道や工場を作った。

 

宇宙旅行協会の人たちも

参加するようになる。

 

1937年、25歳のとき

プロジェクトリーダーとなる。

 

リーダーとしての資質もあった。

部下をやる気にさせたり

プレゼンもする。

 

1939年、ドイツはポーランドに侵攻し

第二次世界大戦が始まる。

当初ドイツは勝っていたが

1942年、スタリーングラードで

形勢が逆転する。

 

弾道ミサイルの開発成功し

ヒトラーにプレゼンすると

ヒトラーは喜んだという。

 

大量の弾道ミサイルを作るため

工場労働者に捕虜を利用しようと考えた。

労働者は赤痢などの病気が蔓延し

たくさんの人が亡くなっていった。

 

作業員が足りなくなれば

収容所から人を呼び寄せた。

 

1944年、

ドイツは敗戦が濃厚となっていた。

 

弾道ミサイルを

ロンドンやパリに着弾させ

たくさんの犠牲者が出た。

 

フォン・ブラウンは

母国ドイツを捨てることを考えていた。

「ドイツは2回の大戦で負けた。

 今度は勝者の側につきたい」

 

アメリカはフォン・ブラウンを探していた。

核兵器と弾道ミサイルを合わせれば

すごい兵器になるという。

 

520人のドイツ技術者の家族らと

一緒に脱出する。

 

1000台の車を用意し

部品、書類を持って

ブライフェローデに向かう。

 

ナチスに見つかれば

裏切り者として処刑されてしまう。

 

1945年、4月30日。

ヒトラーが自殺した。

 

フォン・ブラウンたちは

アメリカに渡り

テキサス州のロケット開発に携わる。

 

戦争犯罪者として取り調べがある一方で

アメリカでロケット開発していた。

 

1950年、朝鮮戦争で

アメリカは軍備化を進めていく。

 

弾道ミサイルに

核兵器を搭載するロケット開発を進め、

1953年、発射実験に成功し

レッドストーンと名付けられた。

 

当時のアメリカでは

共産主義、独裁主義を追放する運動があった。

 

元ナチスだということをマスコミに暴かれたが

何も知らなかったと弁明し続けた。

 

1955年、フォン・ブラウンは

アメリカ市民権を獲得する。

 

1957年、

ソ連が人工衛星スプートニク1号に成功する。

 

1958年、

アメリカ初の人工衛星、

エクスプローラー1号が成功し

アメリカのヒーローとなった。

 

NASAが発足し、センター長となった。

 

1961年、

ガガーリンが人類初の有人宇宙旅行が成功し

ケネディは人類を月におくるアポロ計画を開始した。

 

地球から月まで38万キロ。

月の引力で着地し

戻るときは地球の引力で戻る。

 

フォン・ブラウンは

ロケットエンジン開発のリーダーとなった。

 

年間60億ドル、

2兆1600億円も費やした。

 

フォン・ブラウンは

マスコミを利用し

ウォルト・ディズニーと

宇宙旅行の番組を始めたり、

ケネディと仲良くしたりして

アメリカ国民に信頼されていった。

 

1969年7月16日。

サターン5が打ち上げられた。

 

4日後、アポロ11号は月面着陸に成功した。

 

1972年、NASAを去り、

1977年、亡くなる。

 

現在、

4400以上の人工衛星が飛んでいる。

日本は11機の情報収集衛星を飛ばしている。

 

日本の宇宙開発は

平和利用に限っていたが

2008年、宇宙基本法で

安全保障の面での宇宙開発してもいいとされた。

 

軍事研究にしてしまうと

各国に技術がシェアされなくなってしまう

という点がある。 

 

感想

スタジオの科学者が

自ら宇宙に行きたいとは

思わないと言っていた。

 

その感覚がよく分からない。

 

宇宙に興味があったのなら

自ら行きたいと思うのではないか。

 

自分は宇宙に行きたい方である。

宇宙から地球を見ると

人生観が変わるらしい。 

 

地球上できれいな景色を見ても

感動はするかもしれないが

人生観が変わるまではいかない。

 

ゆくゆくは

マンションのベランダで

望遠鏡を趣味にしたいと

思うぐらいの宇宙の興味である。

 

 

都市伝説では

月面着陸は嘘だという説がある。

 

国旗の影と人間の影が違うとか、

風やホコリが舞っているとかである。

 

番組では

予算や技術が後継できてないとか

嘘が出るぐらいの偉業であったため

そういった都市伝説が広まったと言っていた。

 

都市伝説に興味がある自分としては

月面着陸が本当かどうかは、わからない。

 

 

第二次世界大戦で負けたとき

自分のことを

他の国々が欲しがっていると

知っていたとは、すごい自信である。