誤謬日記

祈れ、働け、学べ。

野生の思考 第3回 神話の論理へ を見て

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西欧の近代科学は、自然と文化を厳しく分離し、全てを計量的に組み上げる抽象的な思考を成立させた。しかし、レヴィ=ストロースは、それが人類の長い歴史の中では極めて特殊なものだと考える。むしろ自然と文化のインターフェイス上に働く根源的な知性作用こそ重要であり、人類を基層から動かしてきたという。例えば「サンタクロース」という伝承は、さまざまな外部のインパクトを受けながら大きく意味を変容させることで、人類が直面してきた巨大な変化を受け止めるインターフェイスとして働いてきた。こうした「神話的な思考」は基層で常に働き続け現代人をもつき動かし続けている。第三回は、一見非合理なものとして排除されがちな「神話的な思考」が、むしろ自然と文化の対立を回避し結び合わせる巧妙な知恵であることを明らかにする。

 

言葉で「野生の思考を表現する」と神話が生まれる。

身振りや踊りで「野生の思考を表現する」と儀礼が生まれる。

科学技術で「野生の思考を表現する」と呪術生まれる。

 

ある先住民族では

ワシは高く飛び

神聖なものとされる。

 

ワシを捕まえるには

地面に餌を起き

その下に穴を掘り、土の中に隠れて捕まえる。

そこでワシの血を流さないようにさばく。

 

月経中の女性これをやることにより

普段、動物の狩りやらない人がやり

日常の価値観を逆転させる意味もある。

 

滅多にできない儀礼なので

大量に捕獲することもないし

エコロジーや動物の生態系を維持している。

 

1951年のフランスで

キリスト教原理主義者が

サンタクロースがクリスマスを異教化しているとして

サンタクロースの人形を火炙りにした。

 

この事件に興味を持った

レヴィ・ストロース

クリスマスの起源を調べた。

古代ローマケルトの祭りまで遡った。

12月下旬は太陽が短い危険な時期だとされた。

太陽が生命であり、その時間が短いということは

死者が出てくると時期だと考えた。

その祭りは子どもが仮面を被り死者の役になり

その死者に贈り物を送るというもの。

死者の機嫌を取り、戻ってもらうというもの。

 

イエス・キリストの生誕祭を

クリスマスに組み込んだ。

 

祭りも時代によって変わっていく。

死者は大人がやるようになり

悪い子には鞭をうち、いい子は贈り物にする。

鞭打ちじいさんと呼ばれるものである。

 

子どもの守護聖人である聖ニコラウスが

サンタクロースの元となった。

冬は贈与の季節だということが

野生の思考だった。

 

それを利用したのが

資本主義のアメリカのサンタクロース像である。

 

イエス・キリストの誕生日も

12月ということにした。

本当は夏じゃないかという説がある。

 

 

情報化社会は野生の思考である。

情報検索はイデオロギーとは関係なく

分類して組み合わせて表示している。

これは贈与である。

いろんな人の情報の循環により拡大していく。

シェアリングと盗用は違う。

 

最後の情報社会と野生の思考は

正直、ついていけなかった。

 

レヴィ・ストロース

1950年代のコンピューターに

情報検索までするようになるという予測があった。

先見の明はすごいと思った。