誤謬日記

祈れ、働け、学べ。

ノーナレ「北陸 寿司(すし)おとこ」 を見て

www4.nhk.or.jp

 

ナレーション一切なし29分間の新しいドキュメンタリー番組「ノーナレ」。第一回の主人公は北陸の新鮮な素材を使って極上の寿司(すし)を生み出す石川の若きすし職人。8時間もアワビを蒸したり17日間もブリを熟成させたり、その斬新な調理法が国内外から熱い注目を集めている。駆け出しのころの貧しさを共に支え合った妻。そして料理人の魂を伝えてくれた母。すし道にすべてを捧げた男と、その家族が織りなす、きずなの物語。

 

北陸にある寿司屋。

おいしい寿司屋はたくさんあるがここは違う。

まず大将が職人さんのストイックさよりも

理論的な人であるという印象であった。

そして雰囲気は仙人みたいであった。

 

東京大学で香りを研究している教授が

ここの寿司を食べに来て

香りの研究材料としている。

 

大将は

魚や旨味の学術論文を読んで

寿司作りに生かしている。

 

シャリの温度を高くしていて

そこに空気を含み

食べた時に湯気で

香りが充満するようにしている。

 

食べ物で一番大事なのは

舌よりも香りだという説がある。

 

ここの寿司屋さんは

とにかく香りを大事にしている。

生魚は臭みが出やすい。

生魚が臭くなる理由は内臓だったり

血だったりを取り除けば

臭みはなくなるという。

まるでミイラ作りの手法と似ている。

 

魚を捌きながら

毛細血管がどうだとか

ATPが分解して旨味になるとか

口で血管を押し出して完全にとるとか

今までに見たことがないタイプの寿司職人である。

 

100キロある道のりを通って

魚を自分の目でみて選ぶ。

人がオススメした魚を選ばないし

お金のことも気にしていない。

 

魚だけでなくカニまで詳しい。

寿司ネタに関するものは

全部詳しいのかもしれない。 

 

番組後半では

魚問屋さんが熟成したブリを食べて驚いていた。

 

魚問屋は基本的に今日獲ってきたものしか

食べないし、それが哲学でもあった。

 

でも熟成するという何日も置いたものを

食べるという自分の哲学に相反するものを食べということに

興味が出てくるのは当たり前である。

魚問屋は

こういう食べ方もあるのかと言っていた。